【コラム】歯が無いと歩行速度が低下する?!
[2025.02.26]
みなさん、驚かれるかもしれませんが、歯の健康状態と歩く速度は密接に関係しています。
いくつかの研究では、歯の健康状態が悪い高齢者ほど歩行速度が遅くなり、転倒リスクが高まることが明らかになっています。
では、なぜ歯の健康状態が歩行能力に影響を与えるでしょうか?
まず、噛むことが中枢神経系に刺激を与えるという点です。
中枢神経系とは、脳の中で歩行やバランス感覚をつかさどっている部分なので、歯が不健康だと、その部分への刺激が減ってしまい歩行に影響を与えるのです。
次に、咬み合わせと体幹筋の関係性です。
咬み合わせが悪いと体幹の安定が低下し、歩行が不安定になることがあります。
このように、私たちがいつまでも元気に歩くのには、歯の健康状態がとても大切になってきます。
日ごろから、歯医者で歯のメンテナンスを受けるようにしましょう。
松原有里(生協森の宮歯科 歯科医師)